映画「武士の家計簿」上映会

 今回で3回目となる兵庫映画センターさんとの上映会企画今回は、「武士の家計 簿」へ行ってきました。当サイトでは、6組12名のユーザー様をご招待させていた だき、毎回鑑賞後にユーザー様からコメントをいただいています。 多数の応募の中からご招待させていただいたユーザー様のご感想をお聞きする のも楽しみの1つです。
物語は・・幕末から明治にかけて世の中の秩序や価値観が大きく変化した時代。 歴史に名を残す英雄が活躍する一方で、これまで表舞台に立つことのなかった 人々は、日本の大変革期を一体どう生きたのか?本映画の主人公である堺雅人 演じる猪山直行は、御算用者(ごさんようもの:会計処理の専門家)として、代々 加賀藩の財政に携わってきた猪山家の8代目の跡取り。才能を買われ、出世を するが、出世をする度に出費が増え続け、ついには家計が窮地に陥ることになる。直行が武士の見栄や世間体を捨ててまでわが子に伝えたかったものとは・・

↑上映前の説明をする運営委員の千さん ↑劇中使われた同型の播州そろばん

鑑賞コメント

別府町在住:40代主婦

映画「武士の家計簿」を観て…
日本史を選択しておきながら、実は歴史に疎い私です。
戦国武将がどうだったとか、歴史上の英雄の裏エピソードがどうだったとかいうお話にはあまり興味がない
のが常で、歴史ものとういうジャンルに深入りしないで今日まで生きてきました。
この作品は、たまたま古本屋で発見された古文書に基づいて、加賀藩の一役人の半生を描いたものであり、
決してこの時代の背景となりやすい維新の激動を描いたものではないところに、安堵と興味を覚えました。
バカがつくほどそろばん一筋な主人公。
ご公務とあって、そのお仕事のいかにも『役人仕事』な毎日にあって、
武家でありながら、とりまく家庭環境の、なんとおおらかなことか。。
『ああ、家庭を守るとはこういうことなのだな。。』 と、
奥方たちのやんわりとした人間らしさにホッとしたのは、自分が普段、家庭を切り盛りする
主婦だからかもしれません。
現代にあっては、とかく親子でも馴れ合った口調で日々を送るのに対し、この時代の家庭内での会話の運びや、
主の方針や生き様に疑問を持ちつつも、それに従って家族が道を同じくしていく様子は、
作品上の演出であると思いつつも、見習うべき古きよき時代だったのではないか感じました。
『武士は食わねど高楊枝』
なんてことわざもありますが、武士であるという見栄だけのために本末転倒になるよりは・・と選んだ道の潔さと、
家族といえど受け止め方の様々さはおかしくもあり、
けれど芯はぶれぬところに、まさに真の武士道を垣間見た気すらしました。
私たちが必死になって守ろうとしているものは、実は自分の虚勢を守るものなのだとしたら。。
なんと愚かなとこでしょう。。
一人の人物の半生を描きつつ、その裏側には、現代の政治のあり方、そこに携わる人々への皮肉、
そしてまた、私たち個々人に対して、『必要なのは、帳尻なのか。体裁なのか。』と、
やんわりと問いただしてくるような、そんな作品でした。

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