「油絵」とは一筆で画面が一転するから面白い。決して上手な絵とは思わないが、
今の私にとって絵は家内と一緒に夢中になれる大切なものとなった。
一筆変化の魅力にとりつかれながら“画竜点睛”を欠かさぬよう最後の一筆に力を込めている。
・・(大庫典雄「思い出散策“描けば楽し”」より・・(大庫典雄「思い出散策“描けば楽し”」より
夢中になれる大切なもの
私は今まで仕事ばかり追いかけて50年走り続けてきました。社長から会長になって少しゆとりができ、 私自身を振り返ったとき何もないことに気づきました。地元に育てられ、 創業者である父から会社をまかさ れ会社と共に成長し、会社の歴史が私の歴史でもあります。 これから の人生、何か趣味を作ろう!何かないかと探していた時加古川市美術協会・副会長で もある山本嘉彦先生の助言にも助けられ、油絵に出会うことが出来ました。 ある程度の関心は持っていましたが、自分がまさかここまで夢中になれる趣味を見つけられるとは思いませんでした。大学時代にはカメラもやりました。
当時では高価なミノルタ 一眼レフを買って、現像まで自分でしました。“創造”することは小学生時分から私の中にあったんでしょうね。これも、父から受け継いだ気性でしょうか。
一筆変化の魅力にとりつかれながら
妻とは今では共通の趣味を持ち、絵を通して気づく点はいろいろあります。ドライブや旅行に出かけて、今まで何気なく見ていた風景も少し車を止めて眺め見るようになったり、思い出の地を記憶に止め、
スケッチしてみたり、何より夫婦の会話が増えました(笑)「あの色、綺麗なぁ」「今日の空は、また色が違うなぁ」とか共通の話題で“共感”しあえる。世の中の見方がものすごく変わりました。 夫婦の中で新しい発見があり、これは、一番“楽しい時間”でもあります。
播磨の地で文化の交流が生まれる
加古川、東播磨と聞かれて「何も無い街」と言われる人がいらっしゃいますが、街の中を見渡すと、「あの人の息子さんは、たしか○○」「この家は○○さんが育って小学校までおった」とか、以外に知られていない地域の身近なところから、文化、著名人が生まれ活躍されている。習字も絵画もオーケストラも文化に飛んだ“スゴイ街”じゃないか!カタチあるものに価値を認めるも、ヒトが育つ風土に価値は築かれ、私が生まれ育った加古川が我が社の誇りであるように“コンベアのふるさと”とJR加古川駅のサインボードに刻みこまれた文字は私の想いでもあります。
昭和3年10月27日(1928)
兵庫県加古川市生まれ。
同24年立命館専門学校
機械工学科卒業
同26年立命館大学 経済学部卒業
同年4月(資)大庫機械製作所に入所
同35年10月大庫輸送機(株)専務
同44年オークラ輸送機(株)
代表取締役社長に就任
平成10年12月オークラ輸送機(株)
代表取締役会長に就任
現在に至る




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本日はお忙しい中ありがとうございました。 仕事一筋に走ってこられて、改めて気づく周り の風景。 色を成し、時を彩る。時代々に活きた 証は別のカタチで キャンバスを通して、やさし く語ってくださいました。 (2008.12/15) |